2023.5.26〜28 伊豆諸島 神津島のコロダイ、フエダイ(MNC舟橋氏)

2023春。

政本さん、中さんと浦賀陸軍桟橋で釣りをしながら、ゴールデンウィーク明けたら、神津島へ浜転笛真鯛(浜:ハマフエフキ 転:コロダイ 笛:フエダイ 真:マダイ)釣りに行きましょうと話が弾む。その前に帰郷する中さんは秋田支部長任命。

お互いの有休日を調整してみると良くも悪くも小潮回り。ならば初心に帰ってのんびり投げ釣りをしてみようと、平成時代在庫の根掛かり対策ジェット天秤と太字ムツ針をタックルバックに忍ばせる。

金曜夜明け前、国道135号線沿いの相模湾を左手に見ながら、ふと右手をみると、JR貨物桃太郎印電気機関車が大編成貨車牽引中。(舟橋さんは鉄道好き)夜明け海沿いBGMは、『BUMP OF CHICKEN 車輪の唄』レッツゴー! アクマデモ 個人のBGMデス。 伊豆半島相模灘沿いドライブを楽しみながら、早朝の下田港神新汽船乗り場へ到着。

政本さんと合流後、フェリーあぜりあ260分の船旅。伊豆の島々やトビウオの飛翔を見ながらの海ビールや食事は格別だ。やがて出帆港の前浜港桟橋接岸。太陽に照らされたエメラルドグリーンの海が美しい。

まずは政本さん常宿に旅行セットを置いた後、島寿司他買い出し。ハガツオは神津島名ではホウサン。知らなかった。その後島内を軽くドライブしつつ、釣り場へと向かう。

釣り場へ向かう神津本道で政本さんが車を停めてくれる。じっくりと助手席から桟橋方面を見下ろす。澄んだ海はしっかりと海底状況を映しだす。舟橋鷹の目偵察作戦も無事完了!同時に交差点反対側のお土産店さんも気になって仕方がない。

数々の伝説的釣果を上げてきた水色06サーフリーダー

夕方5時、1年ぶりの前浜港桟橋北側に立つ。現時点ではアカイカは不漁の模様。これからFRIDAY NIGHTを迎える桟橋上ではあるが、いくつかある北側釣座引き出しのうち、空いているエリアで夜投げ準備開始。PE3号で海底調査及び仕掛け回収ルート障害物有無も確認完了。きたるべき実釣に備えて、赤備えの玉網をセット。実釣開始!

生イカ短を太字ムツ20号にたっぷりと付け、ソフト夜行玉4号へフラッシュライト照射。

竿1本目は基礎先近投エリア30~40メートル投入。

投入時の糸ふけを巻き取り、06パワーエアロのドラグ締め率約90%。

2本目の竿を投入する前に、必ず竿を尻手ロープへ接続。さらにその間に出ている糸ふけを巻き取る。

続いて岩砂混在エリア中投エリア60~70メートル投入。

最終的に2本の竿の糸ふけが落ちつくまでゆっくりと巻き取った後、弩アタリを待つ!

この時点で周囲にやる気のある魚がいれば一発で喰ってくるのだが、本日はいない模様。

話は飛ぶが、

この後納竿までジェット天秤2機は、ネムリ地獄針太字ムツとのコンビネーションのおかげで根掛かりロスト無し。二夜の索敵を終えて無事帰還。

話は戻り、

目の前を泳ぐ大小のウミガメを見ながら、やがて太陽が水平線に沈む頃、ガタッ!ジジィー!と、60メートル投入竿が竿尻を上げつつ、鈍いドラグ音を奏でる。同時に魚は針に掛かってその場を離脱出来ないでいる模様。竿を手に持ち、魚が沖に向かって再び走り出した際にすかさず追い合わせを入れて針を魚のかんぬきへしっかりと貫通させる。

乗った!(平成風)

そのまま一気にリールを10回以上巻いて魚を底から少しでも浮かせる。この動作で魚が海底にへばりつくのを防ぐ。さらに10回以上巻いて、魚の頭を陸地に向かせる。その際に重たくて巻けないなら、竿を寝かせてでも必死に巻く。竿の弾力はこの状況では邪魔になるだけだ。この工程をしのげば急に魚が軽くなるので頑張った甲斐がある。筋肉は裏切らない。

後はリールをウィンチのごとく巻き上げる。基本、やり取りなんかさせてやらないのが太糸ナイロン仕様の釣り方だ。ナイロン8号以上の太糸は、綱引きならそう簡単には切れない。それは根掛かりを切るのが大変な事でもわかる。

基礎が近づくと魚が最後の抵抗を見せる。この踏ん張り処で躊躇すると魚に主導権を奪われ根擦れですぐに切れる。夕照の海面に浮いてきたのは大きなサカタザメ。平たい分、斜め45度の沖で浮いた。針外し後にリリース。予行演習無事完了。サカタザメのおかげで砂地帯を確信!

そうそう、大きな魚を釣り上げた後は必ず仕掛け類の点検を怠ってはならない。道糸先端、ハリスを指の腹でなぞって傷の有無を点検。天秤や結節部位損傷開き有無点検。

最後に針先を爪に当てて鋭さ有無の確認。点検後はたっぷりと生イカ短をつけて同じポイントに投入。靭や攻殻機動隊からのアタリも出始めるが、気になる程ではない。奴らも砂地帯ポイントにはあまり出てこない。天敵の蛸や靭に自身の姿を見せれば、己の身が餌と散るからだ。小潮回りも手伝って、潮は速くない。

時々リールを3~4回転巻いて根掛かり有無の確認と餌を動かす誘いをかける。中遠投竿なら、竿自体を大きく煽って水中で餌を上下させる。餌点検回収時、針先に海藻が付いてくるようなら、狙った魚はまず釣れない。海底での餌の置き場所が海藻帯または餌取りに海藻地帯へ持っていかれているからだ。

そろそろ腹が減ってきたが、油断出来ない時間帯なので、神津島マルハンで買った地海苔おにぎりをほおばりながら、竿の少し後ろで待機する。

19:40、ガタッ!ジジィー!と、またも60メートル投入竿にアタリ。お約束の合わせで巻きあげると手応え的には大きなウッボがかかっている模様。とりあえず回収にかかる。相手は重いだけなのでぐいぐい巻く。すると、残り25メートル辺りで魚の引きに変わる。そのまま足元に寄せると、政本さんが転鯛だーと言いながら、サクッと玉網で掬ってくれる。陸揚げされた転鯛は62cmで任務完了!転鯛あるあるの引き具合だった。

コロダイあるある。沖でヒットした時、始めはトグロを巻いたウツボのように重く、手前の基礎、根際で魚に化ける

20:15、続いて40メートル投入竿に45cmの本命笛鯛ゲット。翌日外道含めて全ての魚類のかんぬきに地獄針貫通、感無量だ。

戦車乗りの夜投げはだいたい午後9時前後までに結果が出る。出ない場合は、やる気もなくなり、飲食モードになる。結果、日付が変わると眠くなる。戦闘力も欲もなくなり、宿寝。翌日に備える。

土曜朝湯朝飯後に神津島観光二日目。再び島寿司地魚等を味わった後は、多幸湾湧水を水筒に補充。実家近くの調布飛行場行き小型双発機の離陸を見届けた後、前浜桟橋で政本さんと交流のあるMNC釣り仲間2名を紹介してもらう。お互い自己紹介をした後は、各々持参の大人水で軽く海ビール。よもや話を聞けば、4名共に生まれ故郷や生活圏は色々ニアミス。日没後は、各々の釣り座に戻って海からの恵みを待つが、ひたすら静寂の時が流れる。

やがて神津島の静寂な夜空に謎の未確認飛行物体出現。まるでUFO縦列編隊。ものすごく速い。

MNC釣り仲間や、隣りのかご釣り師全員が確認しているので、間違いなく現実。やがて夜空から一斉に消える。スマホでググってみると正体は『人口衛星スターリンクトレイン』しかもインターネット用の人工衛星らしい。

その後、MNC釣り仲間が攻殻機動隊の餌取りをかわしながら、見事深夜にゴーマルクラスハマフエフキを釣りあげる。そして夜明け前には各々解散。またどこかの釣り場で会いましょう。

ちなみに、政本さんの釣果は秘密デス。

[釣果]

転鯛:62cm

笛鯛:45cm

[仕掛け]

竿     shimano  06サーフリーダー405 BX-T

リール   shimano 06パワーエアロ

道糸    ナイロン8号(レグロン ワールドプレミアム) 
道糸    ナイロン10号(シーガー リアルサスペンド磯)

オモリ   ジェット天秤25号

ハリス   シーガー150 10号100cm

針     がまかつ太地ムツ20号

装飾品   ソフトタイプ夜光玉緑4号

餌     イカ短

管理人コメント

伝説の”戰車乗り”こと、車椅子の大物キャスター舟橋さんの復活釣行記、ずっと待ち望んでおりました。管理人、感慨無量でございます。旧ミッドナイトの頃より拝見していた考察、解説、的確なアプローチは記事を拝見していて唸るばかりでございます。数々の伝説的釣果を上げて来られた舟橋さんの、私個人的に身震いした釣果写真を添えておきます。今後ともよろしくお願いします。

戸田、マダイ69cm
小土肥、マダイ82cm
伊豆大島、マダイ80cm
小下田、金子さんマダイ72cm 舟橋さんコロダイ72cm
沼津木負堤防、石鯛53cm

投稿者: kajitani28

沼津・伊豆半島をホームに大物を狙う投げ釣り師です。

2023.5.26〜28 伊豆諸島 神津島のコロダイ、フエダイ(MNC舟橋氏)」に5件のコメントがあります

  1. ご無沙汰してます。最近は乗り鉄三昧かと思っておりましたが、相変わらずの剛腕ぶりに安心しました。ここ数年は、なかなか竿を並べる機会がないですが、そのうち宜しくお願い致します。

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  2. 梶谷たっちょさん、掲載ありがとうございます。
    思いっきりバリアフリーな旅と海釣してきました。

    これからも海辺他よろしくお願いします。

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  3. @村上さん
    昨今公共施設他、色々とバリアフリー化のおかげで、乗り鉄旅人にはまっています。
    近いうち、横並びの釣りや、東海道線駅改札外で軽く大人水しましょう。

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  4. 舟橋さんはじめ旧MNC先駆者の皆様に憧れ、竿を振り続けた修業の様な10年が懐かしくなりました。自身のブログにも舟橋さんとの釣行記が沢山あります。
    師匠には沢山の大物釣る姿を見せつけられて育った私でした。この日も同様に勝者のビールを旨そうに飲まれましたね(笑)
    今やレジェンド梶さんからも二人にはまだまだ頑張ってもらいます!とのメッセージも貰えてありがたいです。

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