
ミッドナイトキャスターズ(MNC)をご覧の皆様、初めましてチャーリーと申します。そして梶谷さんお疲れ様です。また、ご依頼頂きありがとうございます。私は横浜市内に住んでいますが、20年程前に雑誌にてМNCの存在を知りそれ以来、主に沼津エリアにてマダイをメインに投げ釣りをしていました。タマン(ハマフエフキ)に関しては、興味はあったものの、いまいちポイントが分からず、いま一歩踏み出せずにいました。それが2023年3月13日、沼津の堤防にて初めて梶谷さんと出会い、その年の7月下旬に西伊豆堂ヶ島エリアを釣りをしながら案内して頂きました。その後、田子の沖堤防で一緒に竿を出し、私自信初めての離島、大島では初対面でしたが船橋さんと政本さんと竿を出させて頂きました(その節は大変お世話になりました)。その後は主に堂ヶ島の地磯での単独釣行を繰り返し、今年は7月下旬に田子沖堤防にて56㌢を頭に3枚のタマンを、8月の下旬には堂ヶ島地磯でシブダイの41㌢を、9月11日に田子沖堤防で55㌢のタマンを釣る事が出来ました。夜釣りで翌12日に自宅へ帰り、その3日後の15〜16日まで仲間がまた行きたいと言う事で、正直私は体力的にかなり辛かったのですが2人以上でないと夜釣りは渡船してもらえないので私も行く事にしました。今回書かせて頂く内容はその時の内容になります。言葉足らずかもしれませんがどうか、宜しくお願い致します。
当日のエサですが、3日前の釣行で残ったイカ短(ロールイカ)とサバの切身(塩漬)と向かう途中に立ち寄ったスーパーで購入したバナメイエビになります。
9月15日月曜日(祝)当日はかなり気温が高く風もほとんど吹いていない状況で潮回りは15日が小潮、満潮が21時20分、16日は長潮に変わり干潮が6時54分でした。渡提した15時半から釣り揚がりの翌朝5時まで、堤防の付け根から先端に向かってダラダラと潮が流れていて潮色も良く雰囲気もかなりあり暗くなる前から竿を3脚2台に2本づつ、計4本セットした。釣座は身体が既に疲労困憊だったので移動を少なくしたくて船着き場から30㍍位離れた堤防の付け根付近の内海側にする事にした。釣りを始めてから暗くなるまではエサ取りが活発でどのエサを付けてもすぐに無くなってしまう状況だったが、日が落ちて暗くなるとエサ取りの反応も随分とマシになってきた。そんな中で釣れてくるのはウツボ、黒アナゴ、イトフエフキだった。今回構えた釣座は尊之島の周辺の為、水深は他のポイントと違い浅い所では6㍍程しかなさそうだったのでいつもよりも極力、海面に光を当てないように注意をしてその時に備えた。満潮が21時20分でその1時間半前からがチャンスタイムだと考え、頻繁に仕掛けを打ち返していると10分程放置していた1番左の竿に20㌢程のカサゴが釣れた。この竿は正面に白いブイが浮いていたので斜め左方向50〜60㍍に投げていた竿。エサはサバの切身。今までと違う魚が釣れた、海に変化があった。やはりこれからがチャンスタイムかも知れない。仕掛けを確認するとハリから10㌢位の所が傷ついていたので新しいハリスに交換する。そして再びサバの切身を付けて同様に斜め左方向へ投げ込む。ついでに他の竿も左から順にエサを付け替えて投げ直す。チャンスタイムの待っている時間は殺気が伝わらない様になるべく竿を見ない様に道具を整理したりしてやり過ごす。しかしやはり気になってしまってカサゴの釣れた1番左の竿を見ると、目の前で竿先のライトがググググ〜ッとお辞儀をして竿尻が浮く光景が目に飛び込んできた。そのまま引っ張られて尻手ロープが張りロープに付けておいた鈴が鳴った!この瞬間が堪らない。急いで駆け寄り、シーソーになっているリールシートを左手で握り、右手でロープを外す(私はリールは右巻きです)。キツめに締めてあるドラグはジリジリと音を立ててまだまだ走られている。大きくアワセをいれると物凄い重さが手元に伝わり竿がひん曲がった。この時、「あ、この竿、1番柔らかい竿だ…大丈夫かな…。」と考えるがもうどうにもならないのでリールを4、5回巻いたあと再び追いアワセを入れる。魚は全然怯まずに左沖へ走っている様だ。これなら正面のブイの事は心配しなくても良さそうだと思いひたすらゴリ巻きをする。こちらがゴリ巻きすると負けず嫌いなのか、お返しと言われているかの様に力強いパワーで突っ込み返される。仕掛けは新品に付け替えたばかりなので気にせず「頑張れ!竿、頑張れ!」と竿と自分にエールを送る。そして玉網が少し離れた所にあったので遠くで釣りをしている同行者を呼び寄せた。相手が突っ込まない時にひたすらゴリ巻きをして相手が暴れたらひたすら耐えてを4、5回繰り返していると同行者が到着したので玉網を持って待機してもらう。相手は近くに寄ってきていると思うが全然姿を現さず、2人で海面を照らしていると白い魚体が海底から徐々に浮上してきた。「タマンだ!デ、デカくないですか!?」と同行者。「デッカ!何だコレ!?」と私。完全に浮き上がり最後の抵抗をする魚を何とか玉網の中に収め、2人で大喜び。玉網を堤防にズリ上げる同行者。物凄く重そうだ。玉網越しにドスンと横たわるタマン。急いでメジャーを手に取り「これは80いったでしょ!!」なんて興奮しながらメジャーの上に横にする。口閉じ、尾開き、78㌢…。まじかよ、これでも80に届かないのか…。尾ビレの先から80の目盛りまでの2㌢の間隔が凄く長く感じた。


しかしこのタマン、全長、体高、太さ、迫力が物凄い。まだまだ全然大きくなりそう。急いで写真を撮りストリンガーに繋いで海に戻す。すぐに泳ぎ始めた。良かった、元気だ。帰る時にもう一度撮影したらリリースしてあげようと思い、まだチャンスタイムは続いていると2人で話し再び、持ち場で釣りを再開する。釣れた仕掛けを新しくしてサバ付けて再度、左斜め前方向に投入する。他の3本もエサを付け直し再投入。アタリを待っている間に梶谷さんにLINEで報告する。その後はイトフエフキやウツボが釣れるが本命の反応はなく満潮の時刻を迎える。22時頃、梶谷さんから「おめでとうございます」と祝福の返信を頂き気を良くしていた時、右から2番目のバナメイエビを付けていた竿が発射する。「また来た。」と思い先程と同じ手順でロープを外し大きくアワセを入れるがこれは天秤が根に引っ掛かってしまった様だ。様子を見る事にしてドラグフリーで三脚へ戻す。スマホを見ると梶谷さんから「西伊豆でそのサイズは最大クラスですよ。」とLINEが入る。その言葉に嬉しさが込み上げてくる。5分程時間が経ち、根掛かりを無理矢理外すと仕掛けの回収には成功したが魚は居なくなっていた。その後は何も釣れなかった訳ではないが、私の竿にタマンが掛かる事はなかった。
4時20分頃、遅くなってしまったが急いで片付けをしてタマンを海へ返す前に記念撮影を行い、玉網の中に入れてゆっくり海の中へ沈める。しかし、網から解放してもタマンは腹部を上にして浮いたまま動かない。可哀想な事をしたが、迎えの船が来る時間が迫っているので堤防へ上げて締める事にした。陸へ戻り、船長に釣果を聞かれ、78㌢が釣れた事を話すと急いでメジャーの付いた台が用意されその上で再計測。この魚が田子沖堤防の最長記録という事を知らされました。

結果的には海へ帰さずに持ち帰った事が今回の記録に繋がりました。
3年前に梶谷さんと出会い、釣り場を惜しげもなく案内して頂き、船橋さんと政本さんからもタマンの釣り方を教えて頂き、前回の沖堤釣行の疲れが残る私の心を奮い立たせてくれた同行者、そして渡船をしてくれた船長。皆さんとの関わりがあって今回の素晴らしい結果を出す事が出来た事をこの場を借りてお伝えさせて頂きます。そして偉大なる大自然にも…。
大の大人がこんなにも感動できる大物投げ釣り。こんな趣味も多くはないと感じます。この環境を大切にしてこれからも更なる大型を釣り上げられる様に努力して行こうと思います。長々、お付き合い頂きありがとうございました。
タックル
ロッド ダイワランドサーフ33―425
リール シマノプロサーフ極太仕様
道糸 ナイロン8号 ハリス ナイロン18号70㌢ ハリ 太軸タマン18号 エサ サバ切身(塩漬け)
管理人コメント
チャーリーさん、改めて田子沖堤防記録の特大タマンおめでとうございます!初めて釣り場でお会いした時にMNCを古くから存じていた事が私もとても嬉しく、金子さん始めMNCの方々から継承されてきた西伊豆の大物投げ釣りを是非伝えたいという気持ちが強くタマン釣りにお誘いしました。西伊豆の記録級タマンを仕留めて頂けたこと、私も心から嬉しく思います。また同行した際に本釣行のお話しお聞かせください!
初めまして、旧ミッドナイトキャスタースの村上と申します。
尊ノ島堤防のすぐ近くの地磯で、年に数回竿を出しています。ロープでの崖下りが必要で、なおかつ満潮時には水没する地磯なので、あまりお勧めは出来ませんが、ここで72㎝のフエフキをあげたことがあります。それも10年近く前の話で近年はバラシばかり。大物は中々ゲットできていません。堂ヶ島もちょくちょく竿を出してます。昨年はどちらの磯でもフエダイをゲットでき、西伊豆もフエダイが増えてきているのかも、と感じています。お大物は若い皆さんにお任せして、ジジイの私はマイペースでちょこちょことやっています。今後、お目にかかることがありましたら、宜しくお願い致します。
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初めまして村上さん。返信が遅くなり申し訳ありません。以前から存じ上げておりました。ロープでの崖下り、水没場所等、以前から本当に皆さんの釣りは凄いと思っておりました。私なんかはどうしてもリスクの少ない場所なんかを選んでしまうのでなかなか大物と言える魚を釣り上げられずにいます。堂ヶ島の磯場では60㌢までしか上げられず、去年はかなり大きそうな魚をバラしてしまい悔しい思いをしました。その魚への雪辱を晴らす為にもまだまだ通い続けるつもりです。何処かの釣り場でお会いする事ががありましたら是非色々と教えて頂きたいです。こちらこそ宜しくお願いします。
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