2024.5.18〜5.19 伊豆諸島 神津島 ぶざえも下の地磯 タマン フエダイ バラフエダイetc(MNC&ハイサイ探偵団)

神津島釣行記

 例年5月になると仲間内から大型ハマフエフキの釣果報告が届く神津島。その多くが漁港内や海底が目視できるような浅瀬である。そんな場所に腰を抜かす程の大物が夜に餌を求めて回遊してくるとは、つくづくブッコミ釣りにロマンを感じる。今年も楽しみな季節が近づくが、更に、今回は緊張する案件が一つ。

 遡ること今年の1月。ご縁を頂きパシフィコ横浜で開催された釣りフェスティバル2024に出展スタッフとして参加させて頂いた。その釣りフェスで今年、沖縄から遥々ハイサイ探偵団がイベントに参加されていて、関東の若手ブッコミ師達も彼らを一目見ようと大勢足を運んでいた。沖縄の超大物をブッコミ釣り同様の釣法で仕留めている彼らは界隈の憧れの的。私も緊張しながらお声がけさせて頂く。暫く話をすると話題は関東一大釣り場である伊豆諸島に。沖縄が梅雨入りする5月に神津島に遠征希望とのことで、良いアドバイスが送れるようにと連絡先を交換した。それから3ヶ月の間に具体的な遠征計画が進み今回の釣行となった。

 5月17日、前日に神津島入りしたハイサイ探偵団の3名(ひっちゃんさん、よったけさん、つーばーさん)と早朝から長っ崎遊歩道下の地磯に向かった。 

前日入りし、下見に向かったぶざえも下の磯

 私自身も釣りをするのは初めての場所で、仲間内でも話題に上がらない未踏の地である。人気(ひとけ)の無い秘境ならフレッシュな魚がひしめき合っているはずだと目論み、前日に入釣ルートの確認を込め下見に向かった。紺碧の外洋が広がるオープンエリアに胸が高まり、是非ここに案内しようと即決した場所である。

もう一つ、千両池にも案内したかったが…

スパイクが破壊される程の難所だった

 当日、沖縄から23時間の大移動の疲れもあり、磯に降りた頃には疲弊していたが、到着直後、水面直下に群がるメジナの群れ”沸きグレ”を目の当たりにし士気高揚。ハイサイの皆さんはフカセ釣りを開始。丸々とした大きなイスズミがコマセに群がる。開始早々皆さんに4、50cmのイスズミと、つーばーさんには良型メジナの釣果があり、伊豆諸島のハイポテンシャルさに驚いている様子。私も投げ釣りの仕掛けを組み実釣開始。水深がおよそ20mあり、手前の根が気になるので50m程沖にキャストする。幸い、その付近は砂地が広がっていた。投入から5分程、タックル紹介の動画を撮影しようとカメラを向けた途端竿先が引き込まれ大物が掛かった。暫くの攻防の末に上がったのはドチザメ。その直後にはアカハタが釣れた。いずれもよったけさんから頂いたイスズミの切り身で釣れた。真昼間でも底物の反応の良さが伺える良いデモンストレーションとなった。

午前の部では、フカセ釣りひっちゃんさん、よったけさん、つーばーさん全員良型のイスズミやクチブトグレの釣果。
投げ釣り第一号は管理人が開始5分で掛けたドチザメ。取り込み場所の確認にちょうど良いデモンストレーションだった

 昼に一度磯から上がり、政本さんと合流。作戦会議をした後、17時から釣りを再開。別場所で政本さんも実釣開始。ハイサイ探偵団の皆さんは沖縄スタイル”打ち込み釣り”を開始。投げ竿とは違い、竿尻が短くしなやかな打ち込み専用竿「ガーラモンスター」が磯際に並ぶ。19時過ぎにひっちゃんさんの竿に初ヒット。しかし途中でハリス切れ。どうやらウツボの仕業。この日も一晩で相当数釣り上げた。次のヒットもひっちゃんさん。今度はウツボとは違い、竿先が魚の首振りでガクガクと揺れる引きを見せたが、上がったのはエイラクブカ。

ひっちゃんさんの打ち込みファースト魚はエイラクブカ。関東ならではの底性のサメ

 しかしアタリの多さにテンションが上がる。今度は20時半頃によったけさんの竿に反応あり。根に潜られた様でウツボではないかと半信半疑。上手く根から引き剥がし、そして釣り上げた魚は大本命のフエダイで一同、歓喜に包まれた。

ファースト本命はよったけさんが仕留めた大きなフエダイ

 撮影の見せ場となる獲物が捕獲できて一安心。直後つーばーさんに待望のアタリ。上がって来たのはレア種のサカタザメ。半分エイ、半分サメといったような異形の姿に皆さん「沖縄で見たことないよ!」と驚かれていた。

つーばーさんには珍魚サカタザメ。スコップや矢印みたいと言っていたが、実は英名ギターフィッシュ

 この辺りから時合に突入し、魚種関係なくアタリが頻繁に出始める。暫くウツボが続いた後、私の竿にもドラグを鳴らす鋭いアタリが来た。騙し騙し引っ張り根ズレを解消させ、上がって来た魚はフエダイ。久しぶりの1尾を撮影中に仕留められ非常に嬉しい。この魚を記念撮影している最中に再びつーばーさんの竿が引き込まれる。アタリの鋭さから大型の魚かと思いきや、正体は鮮やかな褐色のホウライヒメジ。

出来上がったおじさん🍶こと、ホウライヒメジ。

 その後は少しウツボの猛攻に悩まされるが、23時頃にひっちゃんさんに強烈な引きの魚が掛かった。何度も下へ突っ込もうとする魚に、終始「ウツボじゃない!」と確信を口にする。皆が見つめる中上がった魚はハマフエフキ。目標の一つと語っていた神津島タマン釣果に笑顔が溢れた。

ひっちゃんさん見事まるまるとしたタマン捕獲。

 日付が変わった深夜1時頃、それまで煌々と海面を照らしていた月が山に隠れ辺りが一層暗くなった。そのタイミングでひっちゃんさんにフエダイ、つーばーさんにネコザメが連続ヒット。

よったけさん、つーばーさんにネコザメがヒット。伊豆諸島ならではの癒し系サメ。沖縄には少ないらしく驚きの様子だった。

そしておよそ同時刻、政本さんから87cmのタマンを仕留めたと驚愕の通知が来た。これで撮れ高は充分だろうと胸を撫で下ろす。ラストは深夜2時頃に私の竿に掛かった、伊豆諸島では珍しい50cm級のバラフエダイで納竿とした。

ラストはまさかの1尾「アカナー」こと、バラフエダイ
ハイサイ探偵団「神津島編」はこちらから見ることができます。

翌日に結果報告の撮影に参加した後、翌日の仕事に備え一足先に帰路に着いた。その後の彼らの動向をYouTubeで伺えることが出来て更に楽しかった。大変貴重な体験とご縁が出来たことに対し、心からの感謝をここに記して終わりとします。

投稿者: kajitani28

沼津・伊豆半島をホームに大物を狙う投げ釣り師です。

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