伊豆諸島の巨大エイについて(ホシエイ・マダラエイ)

 本ブログの主戦場である伊豆半島周り、伊豆諸島には多種の大型魚が生息している。メインで狙っているのは大型の鯛類。特にハマフエフキは昨年だけで2尾の80cmオーバーの釣行記を本ブログで掲載しており、日本屈指の大型生息地と考えている。大型の底物を強烈な引きや沈み根をかわしながら引き上げるスリリングなやりとりは非常にエキサイトする。

しかし特大サイズの底物は本命魚に限ったことでは無い。超巨大な”ゲスト”も数多く、とんでもないパワーでタックルを破壊されコテンパンにされることもしばしば。しかし、そんな超巨大サイズの生物を狙って釣りをするアングラーが、伊豆諸島で壮絶なバトルを展開している。そのことを知り驚愕したのは今から4年前、2018年3月頃のYahoo!ニュースだった。

釣り上げたのは巨大ダイナンアナゴ釣行記の執筆者・西野敬さんの息子さん・西野勇馬さん。初めてこの画像の見た時はよくこんな魚を釣り上げたものだと感心した。当時はMNCから大物投げ釣りを継承した経緯もあり、私のイメージする釣りの大物ターゲットからはかけ離れた獲物だと内心思っていた。しかし今となっては私も巨大な軟骨魚類と対峙するアングラーの1人として一部の釣り師に認知されている。ちょうどYahoo!ニュースにホシエイ釣獲の記事が が掲載される少し前、釣りに同行した1人の男がいた。珍魚ハンターyuである。私の釣りの歴史において、計り知れない感銘と影響を受けた人物はMNC創設者の金子和浩氏と、珍魚ハンターyuこと渡井勇氏。

超強固タックルのブッコミ釣りスタイルで離島の化物を次々と討伐し、その戦果を写真で見せてもらった時に私の心は熱くなった。そして思い立った。”大物投げ釣り”のスタイルで、どれだけの獲物を釣り上げることができるか、やってみよう。

 私の考える現時点の思想は、今まではマダイ・コロダイ・ハマフエフキをはじめとした大型硬骨魚をメインターゲットに試行錯誤をしてきた。しかしどんな魚種であろうと専門に狙っているアングラーがいるならばその対象魚も釣り人も丁重に扱いたいし、獲物を仕留める為に培われた知識、技量、考察、釣果その他諸々の血が通った熱い思いがあるのなら、それは魚種の垣根を越えたMNCの精神。本ブログの記事として掲載してもとても読み応えのあるものになると思うし、投げ釣りからかけ離れてしまったとしても釣り方の通ずる怪魚クラスの大物釣りファンに愛されるようなテイストも取り入れたいと、今はそう感じている。

 私自身は、2019年末に八丈島でマダラエイを釣り上げ巨大エイデビュー。昨シーズンは100kg越えのホシエイを釣り上げたのだが、問題となるのはランディング。1人では到底陸に上げることは出来ず、周りの釣り人たちの手を煩わせることになった。そんな周りの人に手を借りて迷惑を被りながら釣りをするスタイルでは釣り物として勧められないのが正直なところ。更にはエイの体表はとても傷つきやすく、岸壁で擦れたりすると痛々しい傷跡を作ってしまう。そこで色々なWebサイトや釣果写真を参考に、エイを浅瀬に誘導して自らウェーダーを着て着水して写真撮影とリリースを徹底することにした。私の考えを話させてもらうとリリース前提でもしも絶命した時に後処理が困難な獲物を釣る時の、私なりの鉄則がある。

・近くにスロープか浅瀬、水面に近い階段があることを確認してから釣りを始めるべし

・可能であれば2人以上で釣行すべし

・食いついたと感じたら早く合わせるべし。針を飲み込む

・魚をなるべく水から上げない。上げる場合は地面に水を撒いてびしゃびしゃにした上、魚の鰓にひたすらバケツで組んだ水を流し続けるべし

・極力ギャフは打たない。ギャフ打ちする場合、口から上顎のみを狙う。口から下顎に貫通させると鰓、太い血管に深刻な刺し傷を与え大流血する。ロープを噴水口(目の後ろにある穴)に通す為に固定するだけなら噴水口の上側に浅く刺す。

また、掛けた魚は何がなんでも仕留める覚悟で挑んでほしい。ブチブチラインを切られては魚にダメージを与え、且つ環境悪化に繋がるので、あらかじめPE10号以上、リーダーも80号以上でセッティングしないと勝負になる相手ではない。もしも釣ってみたいという人がいるならば、出来る限りサポートとアドバイスはしたいと考えている。

マダラエイのメインフィールドは漁港内。故に極太ラインで強靭な引きを無理やり止める必要がある。
噴水口にロープを通すと固定できる
沼津で仕留めた40kg級。ここ最近は内地でも大型エイの目撃談がある。

タックル

竿:orurudo スーパーゴリルドBlue

リール:シマノ ステラsw30000

道糸:PE12号

リーダー:ナイロン80号(VARIVAS)

針:クエ針35号

投稿者: kajitani28

沼津・伊豆半島をホームに大物を狙う投げ釣り師です。

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