2021.11.14 西伊豆堤防のコロダイ

朝晩の冷え込みが厳しくなってきた2021年の秋。依然として水温は高く、堤防周りでは死滅回遊であろう熱帯魚達が悠々と泳いでいる。6年前までは深場落ち前の荒喰いを狙ってマダイをコンスタントに釣っており、サイズこそ望めなかったが40cm前後の食べ頃サイズが沼津の湾奥でも投げ釣りで狙え楽しんでいた。

しかしここ3年くらいは秋にイソメ類を使ってマダイを狙うもキャッチできていない。昨年、今年は年間通してもマダイらしきアタリが出たのは4月・6月だけだった。平均水温の上昇が関係している気がする。伊豆半島周辺では見慣れない南国系の風貌のカラフルな魚が増え、ハマフエフキのアタリも昔に比べ明らかに多くなった。マダイを始め、本来生息していた北寄りの魚が釣れなくなるのは寂しい。反面、南方系のタマンやコロダイの魚影は濃くなればそれはそれで楽しみは増える。いや、楽しみと言っていいのだろうか…複雑だ。

今回は久しぶりの秋のマダイを狙いつつ、コロダイでも釣れたらいいなとアオイソメ1000円分とサバの切り身を2パック購入して西伊豆へ向かった。

当日は夜まで仕事があり、日付が変わってから釣り開始。この日は強い南西の風が3日続いた後の無風な予報。波もずっと高い状態から朝まずめに波が収まる予報だった。

こういう状況は魚の活性が上がる要素となる。荒天が数日続いた後の最初のまずめ時はきっと積極的に餌を摂りにワンド内に型のいい魚が入ってくると睨んでいたので、戸田周辺から徐々に出来そうな場所を探して南下していった。

しかし風波が治まってきても濁りは場所によりかなり出ていた。浅瀬や川の流れ込みのある場所は水が茶色くどうも竿を出す気にならなかった。

そこで夜中の間、場所を転々としながら潮の澄んだワンドを探し回っては竿を出した。最初に竿を出した場所はワンド内に張り出した短い小堤防。サバの切り身を投げて様子を見ることに。しばらくするとドラグフリーにしているにも関わらず竿尻が浮き上がる程の素早いドラグ逆転。しかし竿を掴んだ頃には逃げられていた。その後も30分程して同じアタリが出たが針にかからず。悔しいのでドラグをロックして竿を掴んだまま待機。すぐさま同じアタリが出た。これを糸を出さないようにしたことで向こう合せでヒットさせることができた。アタリの鋭さの割に小さそうな軽さ。上がってきたのはクロホシフエダイだった。

クロホシフエダイ

この魚も最近非常に増えた。私が高校生の頃に釣り場のおじさんが、この魚が釣れたことを珍しがっていて興奮気味に私に教えてくれた記憶がある。あれからおよそ10年。今や南方の魚も伊豆の釣り師に受け入れられ、美味い食べ方もベテラン勢は熟知している。

その後はアカエイが掛かっただけ。アタリが遠いので仮眠。夜が明ける前に移動した。

朝を迎える頃にはすっかり風も波も収まっていた。午前6時頃に移動先で釣り開始。今度はワンドの外側に面した堤防で、およそ70mキャストしたところがワンドの出口。カケアガリが近いので、40m程のキャストから釣りを開始。しかしフグがものすごく多い。少し間をおいて仕掛けを上げると針がないのだ。手前寄りはフグの猛攻で絶望的なので徐々にキャスト距離を伸ばしてフグが食ってこない場所を探す。100m程遠投したところで餌が残るようになったので、アオイソメをたっぷりと針につけ投げ返す。ちょうどこの距離にカケアガリがあるようで、フルキャスト後少したるみを取ると後にラインが張る。このカケアガリ発見が吉兆だった。フグに道糸を噛まれ切られたもう一本の竿の仕掛けを組んでる最中に甲高くドラグが鳴った。しかし針掛かりせず。しかし群れできていればチャンスはある。潮は干潮潮止まり寸前。時合だ。打ち返すとすぐさまアタリ。今度は竿の前で待機していたので即合わせを入れ乗せた。小気味良い引きで上がってきたのはこの時期脂コテコテのメイチダイだった。刺身が楽しみ。

メイチダイ

久しぶりに魚が釣れたので非常に嬉しかったが、満足はしていない。やはり大きなマダイ、コロダイを仕留めたい。再びアオイソメを房掛けにして沖のカケアガリへ遠投。そしてもう一本の竿の修復に取りかかる。すると干潮潮止まりに鋭くドラグが逆転した。メイチダイはここでピタッと止まるのだが、この魚は減速しても一定速度でラインが出続ける。ラインの張り具合が確認しやすいのでありがたい。ビシッと竿を立て合わせを入れると強く引き込んだ。先程のメイチダイよりは大きそう。ドラグを若干緩めにして少しずつ寄せる。途中からラインが左横へ倒れて角度がついていくのでサメを疑ったが、足元に差し掛かり強烈に引き込んだ後に浮上した青白い魚体の魚はコロダイだった。

コロダイ
60cm

西伊豆の投げ釣りでコロダイを釣ること自体が私にとっては難しく感じていて、未だ狙い方もポイントも掴めた感覚は無い。いや、だからこそ釣り上げた時は非常に嬉しく感じるのかもしれない。この一尾で満足したことと、氷が不足していたので急いで片付けを済ませて帰宅した。

メタボメイチダイは身が柔らかく崩れやすく捌くのに大変だったが、あまりの美味さにあっという間に無くなった。

メイチダイを捌くと包丁ギトギト

コロダイはイサキ科の魚だけあり上品な白身でどんな料理にも合う。また釣って食べたいな。

南方の鯛類は刺身が絶品

タックル

竿:15サーフリーダー405cx-t

リール:パワーエアロ プロサーフ

道糸:スーパーXワイヤーx8 2号+ナイロン8号10m

ハリス:フロロカーボン8号120cm

針:丸セイゴ22号(オルルド釣具)

餌:アオイソメ+ゴールド ミックス掛け

投稿者: kajitani28

沼津・伊豆半島をホームに大物を狙う投げ釣り師です。

2021.11.14 西伊豆堤防のコロダイ」に2件のコメントがあります

  1. 良いサイズのコロダイ、おめでとうございます。
    今年は戸田に5度行きましたが、ここ数年増えていたコロの姿がなく残念でした。
    仰る通り私も西伊豆で大型マダイの姿を見なくなり早5年。海の変容ぶりに危機感を強く感じています。
    クロホシフエダイ、ヨスジフエダイも増えているように感じます。

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  2. 村上さんこんにちは😃

    僕も秋頃から何度か戸田へ向かいましたが、アカエイが非常に多かったです。寒くなってきてからはアカエイが少なくなってきたのでじっくり1発大物の釣りも考えてます。

    僕は村上さんが釣り上げた大マダイに憧れています。年々厳しくなって来てますがまだまだ狙って行きます!

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